こどもNISAはいつから?2027年1月開始・事前受付は10月1日から|年60万円の「入れる話」より「出せない12年」と600万円の正体を図解

執筆者:

カテゴリ:


NISA・iDeCo

こどもNISAはいつから?
「入れる話」より「出せない12年」

2027年1月開始、証券各社の事前受付は10月1日から。年60万円・総額600万円という「入れる側」の数字は揃ったけど、大事なのは12歳まで出せないことと、600万円が1,800万円の先取りであること。売る側が書きにくい2点を図にした。

やま(データアナリスト18年/FP2級・AFP・証券外務員一種ほか15資格)
筋肉データアナリストの研究所 / 2026-09-13

こどもNISAの開始

2027年1月

SBI証券の事前受付は2026年10月1日から(三菱UFJ eスマート証券・PayPay証券は受付開始済)

0歳で始めた場合、原則お金を出せない期間

12年

入れる側

0〜17歳、年60万円(月5万円)、総額600万円。対象はつみたて投資枠の投資信託、非課税期間は無期限

出す側

12歳になるまで原則払出し不可。12歳以降は「本人のための使途」と「本人の同意」を書面で出せば可

18歳で

成人NISA口座へ自動移行。600万円の枠は1,800万円の非課税保有限度額に引き継がれる=上乗せではない

こどもNISAはいつから?決定から開始まで、日付を1本の線に並べる

「いつから」で検索する人が月2万人いるのに、答えは1つではない。制度の開始日と、手続きが始まる日と、お金を出せる日が違う。

2025年12月税制改正大綱で決定 2026年3月改正法が成立 2026年10月1日事前受付(SBI)年内に手続きすると年明けから取引可 2027年1月制度開始0〜17歳が対象 子が12歳払出しが可能に(書面が必要) 18歳成人NISAへ自動移行 口座の事前受付 → 制度開始 → 払出し可 の3つの「いつから」がある 検索されているのは1つ目、家計に効くのは3つ目
出典:Impress Watch 2026年9月12日(SBI証券の事前受付)、マネックス証券・楽天証券の制度解説、令和8年度税制改正の大綱。

SBI証券の場合、すでに「こども口座(未成年口座)」がある人は申込画面から本人確認書類をアップロード、無い人は親権者の口座からこども口座の開設と同時に申請できる。口座は2027年1月に開設されるので、10月に申し込んでも年内に買えるわけではない。

こどもNISAの中身とジュニアNISAとの違いを1枚で

よくある質問の1位と2位が「ジュニアNISAと何が違うのか」。2023年末に終わった制度と並べると、変わった点は5つ。

項目 ジュニアNISA(〜2023年) こどもNISA(2027年〜)
対象年齢 0〜17歳 0〜17歳
年間投資枠 80万円 60万円(月5万円)
非課税保有限度額 400万円 600万円
対象商品 株式・投資信託など幅広い つみたて投資枠の投資信託のみ
非課税期間 最長5年 無期限
払出し 原則18歳まで不可 12歳になるまで原則不可。12歳以降は書面で可
18歳になったら NISA口座へ(自動ではない) 成人NISAへ自動移行。600万円の枠は1,800万円に引き継ぎ

ワテが読むと、こどもNISAは「ジュニアNISAの復活」ではなく「成人NISAのつみたて投資枠を、年齢だけ下に伸ばしたもの」や。株が買えない、枠が1,800万円の内側にある、という2点がそれを示している。

出せない期間は始める年齢で決まる:0歳なら12年、10歳なら2年

払出しは「12歳以降」。つまり始める年齢が低いほど、動かせない期間が長い。教育費が要る時期と重ねてみる。

0歳3歳6歳10歳12歳18歳 払出し可 自動移行 0歳開始出せない 12年 3歳開始9年 6歳開始6年 10歳開始2年 中学受験 大学入学 青の山=教育費がまとまって要る時期(目安)
12歳以降の払出しには「資金の使途が子ども本人のため」「本人が同意」を示す書面と親権者の申出書が必要(金融庁公表資料をもとにした各社解説)。

この図で見えるのは、中学受験の費用にはほぼ使えず、大学入学には使えるという設計や。12歳の解除は受験の「後」、18歳の移行は大学入学と「同時」。制度が想定している出口は大学、と読んで差し支えないと思う。

ワテの感想。「12歳まで出せない」は不便に見えるけど、親が途中で崩せない仕組みは、積立を続ける側にとっては味方でもある。学資保険が選ばれてきた理由の1つ「強制力」を、非課税制度が持った形や。

600万円は1,800万円の「先取り」:上乗せではない

親のNISAとは別枠で、子ども名義の600万円が増える。ここまでは正しい。ただし子ども本人の一生の枠が増えるわけではない。

親のNISA(別枠) 非課税保有限度額 1,800万円 子ども本人のNISA(0歳〜一生) こどもNISA 600万円(0〜17歳) 18歳以降に使える残り 1,200万円 18歳で自動移行 → 600万円の枠はそのまま1,800万円の内側にカウントされる
家族全体で見れば非課税枠は広がる(親1,800万+子600万を同時に使える)。子ども1人の生涯で見れば、1,800万円を早く使い始めるだけ。

だから「こどもNISAで600万円、成人してから1,800万円、合計2,400万円」にはならない。早く使い始める時間の価値が、この制度の中身のほぼ全部や。次の節でその時間を数字にする。

60万円×10年を18歳まで置くと:3%・5%・7%の3本立てで試算

0歳から9歳まで毎月5万円(年60万円)を入れて枠を使い切り、そのまま18歳まで運用した場合。未来の利回りは誰にも分からないので、3パターン並べる。

600万元本 888万年3% 1,157万年5% 1,513万年7% 18歳時点の評価額(月5万円×120回=600万円を0〜9歳で投入、以後据え置き)
あくまで一定利回りを仮定した机上の計算。過去の実績は将来を保証せず、18歳の時点で元本を下回る可能性もある。
積立の原資 元本 年3% 年5% 年7%
枠を使い切る(月5万×10年) 600万円 888万円 1,157万円 1,513万円
児童手当だけ(0〜2歳1.5万・3歳〜1万/月を18年) 234万円 315万円 390万円 488万円

2段目が現実的な線やと思う。児童手当を全額入れても、18年間で234万円=600万円の枠の39%しか使わない。枠を使い切るには、児童手当の上に月3〜4万円の持ち出しが要る。「年60万円」は上限であって、標準ではない。

親が入金しても贈与税はかからない?:110万円の枠は「もらう側」で合算

よくある質問の4位(相対需要63)。答えは「年60万円だけなら基礎控除110万円の中」やけど、条件が2つある。

子ども1人が1年にもらえる非課税の枠(受贈者ベース) 基礎控除 110万円 ケース1:親が60万円 親 60万 → 枠内。贈与税なし ケース2:親60万+祖父母60万 親 60万 祖父母 60万 超過
贈与税の基礎控除は「あげる側」ではなく「もらう側」1人あたり年110万円で合算する。こどもNISAの入金以外の贈与(お祝い金の預金など)も同じ枠に入る。

条件① 合算で110万円以内

親・祖父母・親戚から1年に受け取る合計が110万円を超えると、超えた分に贈与税。

条件② 記録を残す

子ども名義の銀行口座を経由して、誰からの贈与かが通帳に残る形にする。親が管理し続ける「名義預金」と見られない工夫。

学資保険との違いは3点:元本・出口・控除

こどもNISAの登場で「学資保険は要らなくなる?」と聞かれる。違うのは3点だけで、どちらが上という話ではない。

学資保険 こどもNISA
元本 満期まで持てば確定(返戻率は商品により約100〜110%) 投資信託なので変動。18歳時点で元本割れの可能性あり
出口(お金を出せる時期) 満期・祝金の時期は契約で固定。途中解約は元本割れが一般的 12歳以降は書面で払出し可。18歳で自動移行
保険料は生命保険料控除の対象(2026年分は23歳未満の扶養親族がいる人に上限6万円の特例あり) 運用益が非課税。控除はなし
強制力 強い(解約すると損) 強い(12歳まで出せない)

ワテは学資保険に入っていないし、契約経験があるふりもしない。ただ返戻率の構造は別記事で数字にしていて、「確定の元本」と「増える可能性」のどちらを取るかは、教育費のうち何割を確定させたいかで決まると考えている。

2026年中にできることは3つだけ

① 未成年口座をつくる

こどもNISA口座は未成年口座(こども口座)の上に乗る。金融機関は1社しか選べず、途中変更の手続きは成人NISAより面倒になる可能性がある。

② 10月1日以降に事前受付

SBI証券は10月1日から。三菱UFJ eスマート証券・PayPay証券は受付中。年内に申し込むと2027年1月に口座が開く。

③ 月いくら入れるか決める

上限は月5万円。児童手当だけなら月1〜1.5万円。12歳まで出せない前提で、家計から切り離せる額にする。

こどもNISAのよくある質問

Q. こどもNISAはいつから始まりますか?

2027年1月です。口座の事前受付は証券会社ごとに異なり、SBI証券は2026年10月1日から、三菱UFJ eスマート証券・PayPay証券は2026年9月時点で受付を始めています。

Q. ジュニアNISAとこどもNISAの違いは何ですか?

年間枠80万→60万円、総額400万→600万円、対象が株式を含む幅広い商品→つみたて投資枠の投資信託のみ、非課税期間が5年→無期限、払出しが18歳まで不可→12歳以降は可、18歳で成人NISAへ自動移行、の違いがあります。

Q. こどもNISAに親が入金しても贈与税はかかりませんか?

子ども1人が1年に受け取る贈与の合計が110万円以内なら原則かかりません。年60万円の入金だけなら枠内ですが、祖父母からの贈与など他の分と合算される点と、誰からの贈与かが記録に残る形にする点に注意が必要です。

Q. こどもNISAの口座からお金を引き出せますか?

12歳になるまでは原則できません。12歳以降は、使途が子ども本人のためであることと本人の同意を示す書面を親権者が金融機関に提出すれば払い出せます。

Q. 18歳になったらどうなりますか?

成人のNISA口座に自動的に移行します。こどもNISAで使った600万円の枠は、成人NISAの非課税保有限度額1,800万円に引き継がれます(上乗せではありません)。

Q. こどもNISAは月いくら貯めればいいですか?

上限は月5万円(年60万円)です。児童手当だけを回すと月1〜1.5万円で、18年間の元本は約234万円になります。金額は12歳まで出せない前提で決めるのが安全です。

まとめ:持ち帰る3つの数字

10/1SBI証券の事前受付開始。制度の開始は2027年1月、口座が開くのも1月
12歳払出しはここから。0歳で始めたら12年出せない。中学受験には使えず、大学には使える設計
600600万円は1,800万円の先取り。児童手当だけなら枠の39%しか埋まらない

証券各社の解説は「年60万円まで非課税」という入口の数字で揃っている。せやけど家計で効くのは出口や。出せる時期と、枠の正体を先に押さえてから、月いくらにするかを決める。順番はそれでええと思う。

やま(筋肉データアナリスト)

FP2級・AFP・証券外務員一種・宅地建物取引士 ほか15資格/データ分析実務18年/食品業界11年

金融機関の勤務経験はなく、証券会社や保険会社との利害関係もない。資格マニアとして制度を読み、データアナリストとして数字に落とす立場で書いている。シミュレーションはワテの計算で、将来の利回りを予測するものではない。家族構成は公開していない。間違いがあれば全部ワテの責任や。

出典・注記

事前受付・制度概要=Impress Watch「SBI証券、『こどもNISA』事前受付は10月から」(2026年9月12日)/制度の詳細・払出し要件・1,800万円への引き継ぎ=マネックス証券「こどもNISAとは?」楽天証券「こどもNISAとは?」/贈与税=SBI証券「こどもNISAと贈与税を解説」/制度の根拠=財務省「令和8年度税制改正の大綱」(2025年12月26日閣議決定)。取得日 2026-09-13。アイキャッチ画像:Photo by Andre Taissin on Unsplash

シミュレーションは月5万円を120回(0〜9歳)積み立てて18歳まで据え置き、年率3%・5%・7%を毎月複利で一定と仮定した机上の計算。児童手当は第1子・0〜2歳15,000円・3歳〜18歳10,000円(月額)を18年間積み立てた場合。手数料・税金・分配金は考慮していない。過去の実績は将来の成果を保証せず、元本割れの可能性がある。制度の細部は金融機関の案内で確定し、変更される可能性がある。

本記事は一般的な情報提供であり、特定の金融商品や口座開設を推奨するものではない。投資判断は読者ご自身の責任で、必要に応じてファイナンシャルプランナーや税理士に相談してほしい。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です