10月開催の花火大会(全国・ウォーカープラス掲載件数)
34 ▶ 64件
2019年→2026年で 1.9倍。同じ期間に8月は652→477件(▲27%)
理由は3つ重なっている
猛暑日2.4倍/落雷・豪雨/警備費+25%
秋の比率
7〜10月のうち9・10月が占める割合 8%→18%
動かした大会
多摩川・小山・淀川・広島みなと・豊田 ほか
客側の変化
開始が早い・冷える・全席チケット制が増える
「秋の花火大会が増えた」は本当か:掲載件数を7年分数えた
感覚で語られがちな話なので、ウォーカープラスの月別カレンダーに載る大会数を、各年とも9月上旬時点のスナップショットで数えた。
8月が減って9・10月が増えた。合計は1,015件から850件へ減っているので、「秋にも増えた」というより夏が減って、その一部が秋に動いたと読むほうが正しい。
秋の割合は2023年に一気に16%台へ上がり、そこから3年横ばい、2026年にもう一段上がった。コロナ明けの再開時に日程を秋へ組み直した大会が多かった、というのが2023年の段差の中身やと思う。
花火大会が秋に動く理由は3つ:猛暑日・落雷とゲリラ豪雨・警備費
主催者の発表文を並べると、理由は毎回この3つのどれかに落ちる。順番に数字を当てる。
① 猛暑日が2.4倍
東京の猛暑日は12日→29日。何十万人を河川敷に3時間座らせる行事として、主催者が熱中症の責任を負い切れなくなった。
② 落雷・ゲリラ豪雨
多摩川花火は2017年8月の落雷事故を機に、2018年から10月へ。夏の夕立は「中止」でなく「事故」になる。
③ 警備費が予算の1/3
鎌倉花火大会は警備費が総予算の3分の1で前年比+25%。予備日を設けると費用は1.8倍。雨で流せない金額になった。
ワテが一番効いていると思うのは③。①②は「秋に移せば済む」話やけど、③は1回の中止が来年の開催を消す金額になっていて、雷雨リスクの小さい月を選ばざるを得ない構造になっとる。
秋に動かした花火大会の年表:2018年の多摩川から2027年の広島・豊田まで
名前を知っている大会だけでも、この10年でこれだけ動いた。矢印の左が従来、右が現在。
2025〜2027年に集中しているのが分かる。2025年の猛暑日29日が最後の一押しになったと見るのが素直で、2027年に動く広島と豊田は、その年の夏を経て決めた組やと思う。
秋開催で観る側に起きること:開始が早い・冷える・「全席チケット」が増える
主催者側の事情で日程が動くと、観る側のルールも変わる。夏の感覚で行くと3つで失敗する。
3つ目が一番大きい。警備費が予算の3分の1を占める以上、無料で人を集める行事から、席を売って警備費を賄う行事へ変わらざるを得ない。東京湾大華火祭が復活の条件に「全席チケット制」を付けたのは象徴的や。
秋にも中止はある。9〜10月は台風の月でもあり、2025年は10月の大会でも順延や中止が出た。秋開催=安全ではなく、雷雨の確率を台風の確率と交換した、と理解しておくと落胆が少ない。
2026年 秋(9・10月)の主な花火大会:関東を中心に日程・規模
ここからは実用。9月11日時点の公式発表ベースで、規模の大きいものを並べた。荒天時の扱いは各公式で確認を。
| 開催日 | 大会名 | 場所 | 打ち上げ数 | 例年の人出 |
|---|---|---|---|---|
| 9/12(土) | 第41回 調布花火 | 東京・調布市 多摩川 | 約1万発 | 32万人 |
| 9/12(土) | 第59回 常総きぬ川花火大会 | 茨城・常総市 | 約2万2,000発 | 約12万人 |
| 9/12(土) | 第14回 沼田花火大会 | 群馬・沼田市 | 1万発以上 | 9万人 |
| 9/19(土) | 第39回 利根川大花火大会 | 茨城・境町 | 約3万発 | 約30万人 |
| 9/19(土) | 那須野ふるさと花火大会 | 栃木・那須塩原市 | 約2万発 | 7万人 |
| 9/26(土) | 大洗海上花火大会2026 | 茨城・大洗町 | 約2万発 | 約40万人 |
| 9/26(土) | 北区花火会 | 東京・北区 荒川河川敷 | 1万発 | 6万人 |
| 9/27(日) | よこすか開国花火大会2026 | 神奈川・横須賀市 | 約1万発 | 非公開 |
| 10/3(土) | 第74回 小山の花火 | 栃木・小山市 思川 | 約2万発 | 約45万人 |
| 10/3(土) | 世田谷区たまがわ花火大会/川崎市制記念多摩川花火大会 | 東京・世田谷区/神奈川・川崎市 | 各約6,000発 | 約27万人/約20万人 |
| 10/3(土) | 三郷花火大会 2026 | 埼玉・三郷市 江戸川 | 約1万4,000発 | 11万人 |
| 10/10(土) | 第23回 こうのす花火大会 | 埼玉・鴻巣市 荒川河川敷 | 約2万発 | 約60万人 |
| 10/10(土) | 第80回 あつぎ鮎まつり | 神奈川・厚木市 相模川 | 約1万発 | 約11万人 |
| 10/17(土) | ちくせい花火大会 2026 | 茨城・筑西市 | 2万21発 | — |
| 10/17(土) | 第38回 なにわ淀川花火大会 | 大阪・淀川河川敷 | 非公開 | — |
| 10/24(土) | 東京湾大華火祭(11年ぶり) | 東京・晴海埠頭沖 | 約1万2,000発 | 全席チケット制 |
関東だけで、ウォーカープラス掲載は9月24件・10月20件。8月の98件に比べれば少ないが、1大会あたりの規模は秋のほうが大きい。上の表で人出10万人超が9本ある。
よくある質問
Q. 秋に有名な花火大会はどこですか?
関東ならこうのす(約60万人)・小山(約45万人)・大洗(約40万人)・利根川(約30万人)。全国では土浦全国花火競技大会、大曲の花火 秋の章、やつしろ全国花火競技大会が秋の大型大会として知られています。
Q. 関東で2026年10月に花火大会はありますか?
あります。10月3日の小山・多摩川(世田谷・川崎)・三郷、10月10日のこうのす・あつぎ鮎まつり、10月17日のちくせい、10月24日の東京湾大華火祭など、ウォーカープラス掲載で20件です。
Q. 淀川花火大会はなぜ10月に開催されるのですか?
2025年は大阪・関西万博の会期(4〜10月中旬)と重なるのを避けて10月18日に移りました。2026年も10月17日で、夏の猛暑や雷雨を避けられる利点から秋開催が続いています。
Q. 関東で混まない花火大会はどこですか?
例年の人出で見ると、那須野ふるさと花火大会(7万人・約2万発)、北区花火会(6万人・1万発)、沼田花火大会(9万人・1万発以上)は打ち上げ数に対して人出が少なめです。秋は日没が早いので、夏より1時間早く着く前提で。
Q. 花火大会は今後ずっと秋に移りますか?
全部が動くわけではありません。2026年も8月は477件と最多の月です。ただ猛暑日と警備費の傾向が変わらない限り、大規模な大会ほど秋へ動く圧力が強いと見ています。
まとめ:持ち帰る3つの数字
「花火は夏」という前提が、数字の上では2023年に崩れて、2026年にもう一段進んだ。暑さで動いたのは日程、警備費で動いたのは料金。両方が同時に来ているのが今の秋花火や。
ワテは10月の河川敷で震えながら見る花火も嫌いやない。ただ「夏の風物詩」と書く原稿を見るたびに、もう数字がそう言ってへんなあ、とは思う。
やま(筋肉データアナリスト)
データ分析実務18年/食品業界11年(食品メーカー営業7.5年→菓子卸3.5年)/FP2級・証券外務員一種・AFP・宅建 ほか15資格
「増えた気がする」を数えて確かめるのが本職。この記事の件数は情報サイトの掲載数を代理指標にした筆者集計で、全国の花火大会の実数ではない。年ごとの取得時点を揃えて比較したが、掲載基準の変化までは補正できていない。間違いがあれば全部ワテの責任や。
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出典・注記
大会数=ウォーカープラス 花火大会2026 月別カレンダー(2026年9月11日取得)と、同ページの過去年版(Internet Archive 保存版・2019年8月20日/2023年9月5日/2024年9月5日/2025年9月1日時点)/猛暑日=気象庁観測値、日本気象協会 tenki.jp 2025年9月8日、社会実情データ図録/警備費=テレビ朝日系 ANN(Yahoo!ニュース)/日程変更=Yahoo!ニュース エキスパート やた香歩里、中国新聞デジタル、多摩川花火大会(Wikipedia)/東京湾大華火祭=ジョルダン 花火大会2026/淀川=主催発表まとめ。取得日 2026-09-11。アイキャッチ画像:Photo by kazuend on Unsplash。
大会数は情報サイトの掲載件数を代理指標にした筆者集計で、全国の開催実数ではない。各年の取得時点を9月上旬に揃えたが、掲載基準や登録タイミングの差は補正していない。2020〜2022年はコロナ禍で件数が大きく歪むため比率の図から除外した。打ち上げ数・人出は各大会の公表値で、開催可否や時間は変更されることがある。
本記事は一般的な情報提供であり、特定の大会への来場やチケット購入を推奨するものではない。開催の可否・交通規制・観覧ルールは各大会の公式発表で確認してほしい。

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